実習生・特定技能者に関わる課題と私たちの考え方
2025.10.21こんにちは
グローバルリンク広報部です。
朝夕が突然涼しいを通り越して肌寒く感じる様になりました。
本来ならこの時期はコスモスの花や金木犀(キンモクセイ)の香りがするのですが、まだ香りがしないのは今年の暑さの加減もあったのかな?と感じております。
また、急に気候が進んだので体調管理にはくれごれも気を付けて下さいね。
本日は実習生や特定技能者がトラブルに巻き込まれる事案についてご案内いたします。
どの様な事案があるかを確認頂き、頑張ってくれている海外の方たちが巻き込まれない様に周知をして頂ければと思います。
最近の報道事例について
近年、技能実習生や特定技能外国人が関与しているとされる犯罪やトラブルが報道されることがあります。
ここで紹介するものは、確定した判決事例だけでなく「関与が疑われている段階」で報じられたものも含まれています。
すべての実習生・特定技能者に当てはまるものではありませんが、現状を理解していただくために一部をご紹介いたします。
報道された具体的な事例
- 特殊詐欺の「出し子」事件(神奈川県など)
ベトナム国籍の元技能実習生らが他人名義のキャッシュカードを使い、ATMから約1億円を不正出金。失踪後、不法滞在状態で闇バイトに応募し関与。 - 自動車盗難・空き巣事件(岐阜県ほか)
中古車集積所からの盗難で被害総額約3.9億円。逮捕者22人のうち約8割が元技能実習生。空き巣250件以上にも関与が確認。 - 広域侵入窃盗事件(新潟など8県)
ベトナム国籍の元技能実習生ら5人が住宅・廃屋へ侵入。能登半島地震の被災住宅も狙われ、被害総額は約2500万円。 - 同僚宅への窃盗(北海道・赤平市)
ベトナム人技能実習生の女性が、同僚宅から現金約4万円を窃取。理由はネットショッピング代金不足。 - 空き家への侵入・窃盗(新潟県)
ベトナム人技能実習生2人が空き家へ侵入し、現金・貴金属を窃盗。押収品は1000点以上。 - 店舗窃盗事件(鹿児島県)
ベトナム国籍の男女3人(技能実習生として入国)が家電などを複数店舗で窃盗。被害額約67万円。 - 不法残留(長崎県)
元技能実習生の男性が在留資格を失った後も約7年間滞在し続け、不法残留で逮捕。 - 強盗致傷から窃盗・傷害へ罪状変更(福島県)
ベトナム人技能実習生が逮捕されたが、検察判断で罪状が変更された事例。
背景として考えられる要因
これらの事例には、いくつかの共通する背景があります。
- 来日前や来日後に借金を抱え、返済のために追い込まれてしまうケース
- 実習先を離脱し「失踪」→「不法滞在」となり、不安定な状況に陥るケース
- SNSや闇バイトを通じて、組織的な犯罪グループに利用されるケース
- 生活費不足や孤立感から、安易な方向へ流れてしまうケース
誤解を避けたい大切な点
こうした事件が報道されると「実習生は危ないのではないか」という誤解が生まれがちです。
しかし、多くの実習生や特定技能者は夢や希望を持って日本に来て、真面目に働き、地域に溶け込みながら生活しているのが実情です。
問題は一部の事例であり、決して全体を表しているわけではありません。
私たちの取り組みと考え方
それでも現実としてこうした課題が存在する以上、私たち受け入れ側の企業・組合・登録支援機関がどのように向き合うかが重要だと考えています。
- 送出し機関との連携を強め、来日前にしっかりとした教育や理解を進める
- 面接や学習段階での適性を見極める
- 入国後の生活サポートや相談体制を整え、不安や孤立を減らす
- 家族とも連携し、本人が安心して過ごせる環境をつくる
こうした取り組みを重ねることで、犯罪など不適切な行動を未然に防ぎ、健全な就労・生活につなげることができます。
メッセージ
私たちは、「実習生や特定技能者が日本で夢や希望を実現できるように支えること」こそが、犯罪防止にも直結する大切な取り組みだと考えています。
今後も、安心して働ける環境づくりと支援に努めてまいります。